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給湯器の仕組みや各タイプの特徴

給湯器の仕組みや各タイプの特徴

キッチンやお風呂でお湯が出るのは、給湯器を使い水をお湯に温めているからです。冬場の水仕事を楽にしてくれたり、バスルームでほっと一息ついたりするのに、欠かせない存在ですよね。



しかし、給湯器は、ほとんどのご家庭の外の裏に設置してるので老朽化に気づきにくく、給湯器が故障して、お湯が出なくなってから急いでリフォームの検討をはじめるケースが多いです。



まずは、給湯器の基礎知識を理解し、「いつのタイミング」で「どんな給湯器に交換する」のがよいのか、検討してみましょう。

3種類ある給湯器の熱源タイプによる違い

「給湯器」といっても、熱源によって大きくわけて下記の3つに分類することができます。

・ガス給湯器
・石油給湯器
・エコキュート

どの給湯器も、給湯器本体の中にお水を温める機械があります。温める際にガスを使って温めるのか、石油を使って温めるのかによって給湯器の仕様が変わります。

また、給湯器の種類によっては、お湯を使う時に温めるのか(ガス給湯器、石油給湯器タイプ)、お湯をある程度貯めておき、使う時に適温にするために水で調整する(エコキュート)のかなど給湯方法も異なります。

どの給湯器もメリット・デメリットがありますから、「ランニングコスト」「安全面」「手間」など、何を重視するかによって選ぶ給湯器の種類が異なります。

まずはこの3つについての特徴をみていきましょう。

ガス給湯器

全体の6割以上のシェアのあるのが「ガス給湯器」です。名前の通り、ガスを使用して水を沸かします。

ガス給湯器の大きな特徴は、ランニングコストが契約中のガス会社によって左右されることです。「同じガスなんだから、同じくらいの料金なんでしょ?」と思われる方ものいらっしゃるかと思いますが、実は都市ガスの方が安いのです。

ガス給湯器には、どのグレードの機種においてもLP(プロパンガス専用)のものと、都市ガス用のものがあります。この選定は、ご契約中のガス会社に合わせる必要があるので、お客様の意向で変更することができません。

ちなみにLP(プロパンガス専用)と都市ガスを見分けるポイントは、給湯器付近、もしくはキッチンの近くの外壁にガスタンクが有るか無いかです。

ガスタンクがある場合はLPガス、無い場合は都市ガスと判断できます。(集合住宅の場合、ガスタンクがお家から離れたところに一括で管理されている場合もあります)

石油給湯器

石油でお湯を沸かす「石油給湯器」の大きな特徴は、ランニングコストの安さです。石油の単価が安いため、冬場は非常に家計に優しいのです。

ご家庭によっては、石油の補充を業者が行う場合には手間もかかりませんし、石油の残量を定期的に確認するため給湯器の異変にいち早く気が付くこともできます。

デメリットとしては、石油を補充する手間がかかるので、高齢の方や女性には石油の補充作業は一苦労です。

最近では、ご高齢の方以外にも、冬場の大雪の影響で石油の補充が困難になる可能性があるとのことで、石油給湯器からガスや電気の給湯器にリフォームする方もいらっしゃいます。

エコキュート・電気温水器

ここ数年、新築のご家庭で多く採用されているのがエコキュートです。

エコキュートは、IHと併用することによって、お家全体のランニングコストが抑えられるオール電化が実現します。現在は、電気の自由化が始まったことにより、電気の価格の安い会社を自分で決めることができるようになりました。

また、自宅の屋根にソーラーパネルを載せ、自家発電も可能なので、非常に人気のある給湯器です。

ガスや石油に比べると、エコキュート本体は非常にサイズが大きいことが特徴です。お湯をためるタンクユニットのほか、ヒートポンプユニットと呼ばれる冷却装置が必要になりますので、狭小地での設置が難しい場合があります。また、本体の価格はガス・石油給湯器に比べると高価になります。

ハイブリット給湯器

大きく分けて3つの給湯器をご紹介しましたが、ガスと電気の給湯器を掛け合わせた「ハイブリット給湯器」と呼ばれる製品もあります。

現状では普及割合は少ないですが、太陽光発電を活用、深夜電力の利用によりランニングコストを抑えるなどのメリットがあり、今後、一般家庭でも増えていく可能性があります。

ガス給湯器の設置方式の違いと注意点

ガス給湯器には、「壁掛けタイプ」「据え置きタイプ」の2種類の設置方式あります。

例えば、一般住宅の場合。外壁に固定する「壁掛けタイプ」と、地面に置く「据え置きタイプ」があります。性能に違いはありませんが、リフォームの際に注意していただきたいことが3点あります。

注意点1

まず1点目が「据え置きタイプ」から「壁掛けタイプ」に変更する場合です。

本体の金額が抑えられる「壁掛けタイプ」は、非常に人気です。しかし、今の給湯器が据え置きタイプだった場合は「壁掛けタイプ」をオススメしません。

給湯器はお湯を作るために、作動すると本体が揺れます。この振動が外壁を伝わり、室内にいると気になる場合があるからです。

逆に、今現在が壁掛けタイプの給湯器をお使いの方で振動が気にあるのであれば、「据え置きタイプ」へのリフォームすることで静かになるためオススメです。

注意点2

2つ目は、「壁掛けタイプ」から「据え置きタイプ」の給湯器に変更する場合です。1点目のところで、給湯器の「揺れ」が気になる場合、「壁掛けタイプ」から「据え置きタイプ」へ変更することをオススメします。と書きましたが、その際に注意していただきたいのが、給湯器を据え置く場所が適切かどうかです。

給湯器は揺れますので、しっかり固定できるところに設置しなければなりません。

注意点3

3つ目は、給湯器のリフォームの際、外壁にタッチアップ塗装が必要な場合があることです。「壁掛けタイプ」、「据え置きタイプ」のどちら給湯器も、新しい製品の場合は小型化しています。

新製品になると、サイズがコンパクトになり、見た目も性能も良くなった半面、今まで隠れていた外壁の塗装がされていない部分などが目立つようになるのです。

そうならないためにも、見た目も違和感なく仕上げることができる、外壁のリフォームを同時に行うことをオススメします。

マンションの場合

一般住宅のほか、アパート・マンションには専用の給湯器もあります。アパート・マンションの場合、ガスチャンバーと呼ばれる専用の給湯器設置位置が決められています。形が特殊なため、バリエーションが少なくなります。

給湯器の機能の紹介

給湯器には「給湯専用」や「ふろ給湯器」など、大きく分けて4つの種類があります。

それぞれ搭載されている機能が異なりますので、今の給湯器がどのようなものなのか、またどのような種類のものにリフォームしたいのか、ご家族で相談してみてはいかがでしょうか。

給湯専用

キッチン・シャワーなどの給湯ができるタイプです。浴槽に給湯・追い炊き用の穴の開いていない場合、このタイプの給湯器を設置します。

ふろ給湯器

キッチン・シャワーの給湯やお湯はり、追い炊きのできるタイプです。浴槽内に追い炊き用の穴が開いている場合、このタイプの給湯器を設置します。このタイプには、さらにフルオート・オートの2種類のタイプがあります。

ふろがま

浴槽にためたお水を沸かし、お風呂を温めます。お風呂が冷めたときには追い炊きができるタイプです。

給湯暖房熱源機

給湯、自動お湯貼り・追い炊きのほか、床暖房や浴室暖房乾燥機やミストサウナなどが使用できるタイプです。お家の温かさに関するお悩みを給湯器で解決することができます。

給湯器の号数について

ガス給湯器には「号数」があります。号数とは1分間に出る水温⁺25度のお湯の量を指します。

たとえば、1分間に20リットル出すことができるものは20号ということです。号数が多いほど、一度に出るお湯の量が多くなります。

ガス給湯器の場合、24号、20号、16号、10号の4つのサイズがあり、石油給湯器の場合は4万キロ、3万キロというサイズがあります。

これは、お湯をつくる能力の力の大きさですので、キロ数が多ければその分、お湯を作る力が強いのです。

エコキュートは、お湯をためるタンクの大きさで分けると、460リットル、370リットル、320リットルがあります。

どの給湯器もサイズを選ぶ時でも参考にしてただきたいのが、家族の人数とお湯を使うタイミングが重複するかどうかです。

目安とされているのは4人家族であれば、24号(ガス給湯器)、4万キロ(石油給湯器)、460リットル(エコキュート)など、一番大きなサイズをオススメしています。また、ご家族の生活リズムも考慮する必要があります。

オート・フルオートの違い

ふろ給湯器は、フルオートタイプとオートタイプから選ぶことができます。フルオートタイプは、浴槽内のお湯が一定の水量を下回った時に、自動でお湯の調整を行うタイプです。オートタイプは、手動(お湯はりボタンを押すこと)で調整を行うタイプです。

エコジョーズとエコキュートの違い

名前が似ているので、同じタイプの給湯器でメーカーが違うのか?という質問をよく受けますが、エコジョーズとエコキュートは全く違うタイプの給湯器です。

エコジョーズ

エコジョーズとは、ガス給湯器の中でも高効率でお湯を沸かすことのできる省エネ性の高い給湯器の事を指します。石油給湯器の場合は、エコフィールと言います。

従来品と比較すると、給湯器内部の構造から異なります。

従来品では、お湯を温める際の熱を排気していましたが、その温度は約200℃で、まだまだ活用できる熱でした。そのため、この余った排気熱をより活用できないかと開発されたのがエコジョーズです。

エコジョーズの場合は、活用できていなかった200℃の排気熱で水を沸かし、予備のお湯をつります。

従来品からエコジョーズにリフォームするもの簡単です。過去の製品と違うところは、エコジョーズの場合は、給湯器本体から熱を活用した際には水が出るので、排水経路の確保が必要な点です。

お近くに雨樋や砂利があれば、とくに問題はありません。エコジョーズをご検討の方は、現場の状況踏まえて説明いたしますのでご安心ください。

エコキュート

エコキュートとは、電気を使用してお湯を沸かすタイプです。ガスでお湯を沸かすエコジョーズとは違います。オール電化の家は、エコキュートを使います。

エコキュートは、電力の安い深夜にお湯を作り貯める仕組みです。そのため、作ったお湯を貯めておく貯水タンク(370~570リットル)が必要になり、約1畳ほどの設置スペースが必要です。

給湯器の選び方

「ガス給湯器」、「石油給湯器」、「エコキュート」などなど、選択肢が多いい給湯器ですが、選ぶポイントとしては、お家のこれからのリフォームの予定や家族のライフスタイルに合った給湯器かどうかが非常に重要です。

例えば、これから自家発電(ソーラーパネルの設置)をお考えであれば、石油給湯器からエコキュートへのリフォームも考えられますし、高齢のお父様・お母様がお住まいのご家庭であれば、石油給湯器からガス給湯器へのリフォームもいいと思います。

給湯器の交換時期の目安と言われている期間は約10年です。10年の間で家族のライフスタイルが変わってくることを見据えての検討をオススメします。

まとめ

毎日使う給湯器だからこそ、家族みんなが快適に使えるものを、そして家計に直結するものだからお財布に優しいものを選びたいものですね。

ランニングコストやご家族のライフスタイルにあったものを選ぶためにもメリット・デメリットをしっかり知ることが重要です。

給湯器のリフォームは、これから10年後までの家族を暖かく支える意味合いがあるかもしれません。商品選びなどの詳しい相談は、ぜひ専門店におまかせください。

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