給湯器を長持ちさせたい!寿命を伸ばすために試したい方法
給湯器を使うなら、できるだけ長持ちせたいと思うものです。交換する際にもコストがかかってしまうため、可能な限り長持ちさせたいと考えるのは当然だと言えます。
今回は、給湯器の寿命はいったいどのくらいか、長持ちさせるにはどうすればいいのか、などについて解説していきます。
目 次
1.給湯器はどのくらいの年数使えるのか?
給湯器の寿命は、一般的に10年~15年と言われています。しかし、使用状況や設置場所によっては、7年~8年くらいで寿命を迎える場合もあります。
メーカー側が安全に使用できる期間として定めた設計標準使用期間は10年となっていて、発売されてから10年経過すると修理に必要な部品の生産が終了してしまうというケースも珍しくありません。
10年以上経過した給湯器は、故障した時に修理ができないと判断されてしまったり、修理にかかるコストの負担が膨らんでしまったりする可能性も考えられます。
そのため、購入から10年くらい経過した時は修理するよりも新しく買い替えるのがおすすめです。特に最近は、省エネ機能に優れた給湯器もあるので交換を考えるのは得策だと言えます。
省エネ機能に優れた新しい給湯器に変えた方が、古い給湯器を修理しながら使い続けるよりも家計にも優しいというメリットも享受できます。
2.給湯器を長く使うためのポイント
給湯器を交換するにはコストがかかってしまうので、今使っているものを長持ちさせたいと考える人も少なくありません。続いては、給湯器を長持ちさせるための方法をピックアップしてご紹介します。
吸排気口の詰まりを改善する
排気口や吸気口に詰まりがあると、不完全燃焼を起こしてしまうリスクが高まります。そうなると故障の原因になりかねないので、定期的な掃除は必要不可欠です。
ゴミの詰まりだけではなく、物を置きすぎて吸排気口を塞がないようにすることも注意点として挙げられます。
循環アダプターのフィルターをきれいにする
追い焚き機能が搭載されている給湯器には、浴槽内に循環アダプターが取り付けられています。循環アダプターのフィルターを定期的に掃除することも、給湯器を長持ちさせるためのポイントです。
その理由としては、循環アダプターが詰まってしまうとお湯が循環しにくくなり、配管に不具合を生じさせる原因になる可能性があるためです。循環アダプターは簡単に取り外せます。
取り外した循環アダプターのフィルターは、歯ブラシなどを使用して詰まりを予防するようにしましょう。
お湯を使わない時はレバーを水の方へ回す
お湯を使わない時は、レバーを水の方に回しておくことも、給湯器を長持ちさせる要素になります。お湯側にレバーを周っていると、使っていない時も給湯管に冷たい水が通ってしまうからです。
給湯管は本来ならお湯が流れる場所となっているので、水が通ると温度差で配管が傷みやすくなるのです。さらに、温度差によって表面に結露ができてしまい、配管を錆びさせる原因にもなりかねません。
配管の傷みを防いで長持ちさせるには、使っていない時のレバーの位置にも注意してみてください。
凍結対策を講じる
給湯器や配管の内部で凍結してしまうと、膨張して破裂してしまうなどの恐れがあります。特に寒冷地では、凍結防止の工夫を凝らすことも給湯器の寿命を延ばすためには重要になります。
凍結防止に効果が期待できる方法はいくつかあるのでピックアップしてご紹介しましょう。
使っていない時も電源を抜かない
追い焚きで凍結を防ぐ凍結防止機能が給湯器には搭載されています。この機能は、電源が入っていないと作動しません。そのため、使っていない時でも電源は抜かないようにしましょう。
断熱材や配管ヒーターを活用する
露出している配管に断熱材を巻いたり、配管ヒーターを取り付けたりするのも、凍結防止に役立ちます。特に寒冷地では必要なアイテムだと言えるでしょう。
3.給湯器が故障するとどうなる?対処法は?
給湯器が故障してしまった時の症状とその対処法についても確認しておきましょう。
お湯が出ない
給湯器からお湯が出ない場合は、給湯器本体やガス機器の電源を切り、復帰ボタンを操作してみましょう。復帰ボタンは、ガスメーターの黒いキャップです。
復帰ボタンを左側に回して外したら、ゆっくりと押してください。赤いランプが点滅したら、復帰ボタンを再度押して3分ほど待ちます。
ガスの遮断が原因となっていた場合、この操作を行うと改善される可能性があります。
温度調整ができない
給湯器の温度調整ができなくなってしまった場合は、給水栓とガス栓を確認してみましょう。給水栓やガス栓がしっかりと開いていないと、温度調整がうまくできない可能性があります。
そのため、この2点を確認する必要があります。しっかりと開けば改善する可能性があるので試してみてください。
エラーコードが出た
給湯器に何らかのエラーコードが出ることもあります。その場合は、エラーコードによって対処法が異なります。
給湯器の電源を入れ直すと改善されるケースもありますが、修理や本体の交換が必要なケースもあるのでメーカーに問い合わせてみるのが無難です。
4.古い給湯器を使い続けるリスク
古い給湯器を使い続けていると、老朽化によるトラブルや故障が起こるリスクが高まります。特に起こる可能性が高いトラブルは以下の通りです。
漏電が原因の感電
古い給湯器は、漏電する可能性が高いです。それが原因で感電してしまう可能性もあります。経年劣化などで内部に水が入り込んでしまうと、漏電を引き起こすリスクが高くなってしまうのです。
漏電が起こっても、感知できれば自動でブレーカーが落ちるので事故に発展するリスクは基本的にありません。
しかし、老朽化でブレーカーが正常に作動しなくなってしまうと、気付かずに感電してしまう恐れがあります。
火災や爆発事故
給湯器の内部には、不完全燃焼やガス漏れを防ぐための安全装置が搭載されています。しかし、長く使っていると安全装置がいつの間にか壊れているケースもあります。また、古い給湯器の中には安全装置がついていないタイプも存在しているのです。
安全装置が壊れていたり、そもそもついていなかったりすると、ガス漏れが原因の火災や爆発事故を引き起こしてしまう可能性も高くなってしまいます。
不完全燃焼
排気口にゴミが溜まってしまい、排気ガスが外にきちんと排出されないと、不完全燃焼を起こす恐れがあります。排気口の周りを定期的に掃除している場合は、ある程度予防できます。
しかし、給湯器の内部は見えないところまでゴミが入り込み、蓄積されていることも考えられるでしょう。特に古い給湯器は蓄積されているゴミの量が多くなり、不完全燃焼を起こしやすいので注意が必要です。
不完全燃焼は、一酸化炭素中毒を引き起こす原因にもなります。一酸化炭素中毒を起こすと最悪の場合、死に至ってしまいます。
また、不完全燃焼で発生した煤によって自宅の外壁を汚すだけではなく、近隣の住宅にも迷惑をかけてしまう可能性もないとは言い切れません。
5.給湯器を長持ちさせるなら定期的なメンテナンスが重要に!
給湯器の寿命は、約10年となっています。それ以上使っていると、不具合が生じやすくなってしまいます。また、10年以上経過した製品の部品は製造が終了している場合もあり、修理自体ができない可能性があることも念頭に置いておきましょう。
給湯器の寿命が近づいているから交換した方が良いと感じつつ、コスト面で懸念しているケースもあるでしょう。少しでも長持ちさせたいのであれば、定期的なメンテナンスを怠らないようにすることが最も重要なポイントになります。
ただし、省エネ機能に優れた給湯器に変えた方が経済的な場合もあるので、交換も視野に入れて考えることをおすすめします。