給湯器の使用でお風呂に黒いカスが出てくる?その正体と原因・対処法について
給湯器を使用していると、お風呂に黒いカスが出てくることがあります。このようなものが出てくると安易に汚れだと決めてしまいがちですが、実際は汚れが原因ではない可能性も考えられます。
この記事では、お風呂に黒いカスが出てくる正体や原因、また対処法について解説します。
目 次
1.黒いカスとは?その正体について
お風呂の湯張りや追い炊きを使用した時、湯船に黒いカスが浮かんでいたり沈んでいたりすることがある方はいませんか?
このような場合、黒いカスの原因は何かを知ることが重要です。まずは湯船に浮かぶ黒いカスの正体について考えていきましょう。
石鹸カス
黒いカスの正体として最初に考えられるのは、石鹼カスです。石鹼カスは、石鹼の成分と他の成分が結合したことで生じるものとなります。石鹼カスには「金属石鹼」と「酸性石鹸」の2つのタイプがあります。
金属石鹼は、石鹸に含まれる油脂成分と水道水に含まれるマグネシウムやカルシウムが結合したことでカスになる仕組みです。お風呂の床や鏡、洗面所などに白くくっついているのが金属石鹼です。
水では溶かすことができないので、酸性洗剤で中和して落とします。一方の酸性石鹸は、石鹸の油脂と人間の皮脂が結合してカスになったものです。体を洗う時に石鹼と皮脂が飛び散って、酸性石鹸になります。
金属石鹼とは異なり、酸性の性質があるのでアルカリ性洗剤で落とせますが、黒っぽくてべたついた汚れになりやすいです。
湯垢
黒いカスが出る理由として、配管内の湯垢が原因になる場合があります。日々使用するお風呂の給湯器には皮脂汚れが蓄積しやすく、水垢も付きやすい状態になっています。
さらに、追い炊きなどを使用することで配管の中に汚れが蓄積しやすい状態になり、沸いたお湯が動くことでお風呂に入ってしまうのです。
特に湯垢は湯船に人が入れば出てしまうので、毎日浴槽掃除をしてきれいにしていても完全に除去できません。
錆び
お風呂の配管や風呂釜、給湯器などが錆びていた場合も、黒いカスが浮き出ることがあります。
風呂釜や給湯器にはステンレス製の配管も使用されていますが、効率アップのために銅管を用いていることもあり、銅管部分にはどうしても銅の錆びとなる緑青が生じてしまうのです。これが配管から浴槽にまで行き届いてしまった結果、黒いカスとなってしまいます。
他にも配管や風呂釜、給湯器の古い部品から錆びている可能性も考えられるので、人体への影響はないものの早急な対応が望ましいでしょう。
破損した部品の一部
黒いカスが出る原因として、風呂釜や給湯器が破損している可能性も否定できません。これは、風呂釜や給湯器の部品が経年劣化を起こしている時に現れる症状であり、見た目では破損かどうかを判断できないため、そのままにしてしまいがちです。
しかし、黒いカスが頻繁に浴槽に出ているようであれば、早急な点検や修理を依頼するのがおすすめです。破損していることに気が付かず、汚れだと勘違いして放置してしまえば、大きな故障や破損部分を増やしてしまいます。
特に風呂釜や給湯器は10年程度で経年劣化が生じるとされているので、10年前後でこのような黒いカスが出るようになったら劣化の可能性があるので修理を依頼しましょう。
10年分の汚れであることも否定できないので、同時に配管の掃除なども検討してみてください。
2.黒いカスが出てしまう原因について
黒いカスが出てしまうのは経年劣化や部品の破損、汚れの蓄積などいくつかの原因によって引き起こされることがわかります。ここでは、黒いカスが出る原因について解説していきます。
原因①:風呂釜に蓄積された汚れ
黒いカスは風呂釜に蓄積された汚れが原因で起こります。この汚れの原因は、上記でも紹介したように石鹼カスや湯垢が中心です。
給湯器の場合は、風呂釜と配管が繋がっていて循環させて追い炊きを行います。追い炊きによって、汚れたお湯が循環されるので配管にも汚れが入り込んでしまうのです。
そのため、浴槽の穴から黒いカスを出さないようにするには、風呂釜の掃除をするのが良いでしょう。風呂釜の掃除は、自分で風呂釜専用の洗剤を使用したり、業者に依頼したりできます。
市販の洗剤では過炭酸ナトリウムという成分の力で、簡単に掃除できない配管の汚れを浮き上がらせてくれます。
原因②:給湯器、風呂釜の劣化によるもの
黒いカスは、給湯器や風呂釜の劣化によっても起こります。一見丁寧に使っていたり、自宅でできる配管洗浄をしていたりしても、目に見えない部分では使用している以上劣化を避けることはできません。
中身の経年劣化は10年前後が目安とされていて、金属片やゴム片のようなものが落ちている場合があります。給湯器内部で経年劣化によって剥がれ落ちた部品の一部やパーツが、配管の中で水流によって湯船に出てきます。
特に錆びている、大きな塊が出てきたという場合は、部品が既に破損している可能性もあるので、早めに修理しましょう。
原因③:換気扇の汚れや劣化
浴槽に黒いカスが出てくると、給湯器や風呂釜の汚れや故障だと思われがちですが、まれに換気扇の汚れや劣化したものが落ちてくる場合もあります。
換気扇から錆びや汚れが落ちてくれば気が付くことが多いため、稀なケースであるのは確実です。
しかし、黒いカスが出てきたからといって給湯器や風呂釜に問題がないこともあるので、念のため換気扇の掃除や錆びなどのチェックをするのがおすすめです。
3.黒いカスが出た時にすべきことは?
浴槽に黒いカスが出てきたら、どんなことをすべきでしょうか?黒いカスは、上記でも説明したように石鹸カスや湯垢などが主な原因です。お湯を沸かした時に出るようであれば、風呂釜の配管掃除をしてみましょう。
自分で風呂釜の配管掃除をする場合、酸素系漂白剤の使用が適しています。市販でも販売されていますが風呂釜用洗剤などもあり、どちらも安価で手に入れることができます。
風呂釜洗剤には一つ穴用と二つ穴用があり、風呂釜によって使用するものが違うので確認してください。どちらの場合も浴槽にお湯を張る、または残り湯で洗浄できるものです。
お湯に洗剤を投入し、数時間放置して再度水を流し込んでキレイにできたら完了です。もし何度も洗剤を使用しても黒いカスが出てくる場合は、専門の業者に風呂釜掃除を依頼できます。
専門業者であれば専用の洗剤を使用できるだけでなく、キレイになるまで配管の内部を掃除してくれます。一般の洗剤では行き届きにくい部分まで掃除できるので、安心で清潔な配管になるでしょう。
最近は風呂釜の配管掃除以外にも、浴槽の下の部分や浴室の排水なども清掃してくれる業者もいるので、今まで蓄積された汚れを一掃できるのでおすすめです。
4.黒いカスが出たらメンテナンス時期と考えよう
今回は、黒いカスの原因や出てきた際の対処法などを解説してきました。黒いカスの原因の多くは浴槽や配管の汚れであり、これらが出てくる前に掃除するのがベストでしょう。
出てきたら早めに自分で掃除または業者に掃除や点検を依頼すると、故障や劣化を発見するきっかけにもなります。
特に古い給湯器の場合、経年劣化を起こしている可能性もあり、早めに発見することで大きな破損や故障を直すことができます。
目安は10年程度です。
使用開始から10年がメンテナンス時期と考え、このタイミングで業者に配管の掃除や点検を依頼するとその後も安心して清潔に使用できるでしょう。健康のことも考えて、配管掃除はこまめに行うようにしてください。
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