キッチンの床材の種類と価格相場

キッチンの床材の種類と価格相場

床材の選び方

お手入れしやすいこと・快適であること

キッチンはリビングのようにゆったりする場所ではなく作業をする場所になるので、汚れも多く目についてきます。

特に調理時に発生する油汚れは、すぐに拭けば扱いやすい汚れですが、目に見えていないだけで広範囲に広がっており、これを毎日・毎回きれいに拭き掃除するのは現実的ではありません。そのため、お手入れのしやすい床材というものはとても重要になってくるでしょう。

また、キッチンはほぼ毎日使う場所であり、食事を作るだけなく、片付けをしたり、収納をしたり、キッチン内での移動も多くあります。足元への負担や動きやすさに加えて水に強く、滑らないといった点も大切なポイントです。他にもワゴンをお使いの場合は引掛りがないかなどの快適さも含めて検討してみることが大切です。

機能性

快適さに通ずる事ではありますが、お住いの地域の気候に合った床材を選びましょう。

例えば、夏場のタイル材はひんやりと涼しく快適ですが、冬場の生活では不向きです。逆に床暖房を導入すれば、寒い地域のお家では快適な空間が作られますが、南の方の地域ではそれほど需要が高い機能ではないと言えるでしょう。

また、床暖房に適さない床材も存在します。床暖房の導入を検討しているのであれば、対応している製品であるかどうかも事前に確認しておく必要があります。

デザイン性・統一感

機能性も大切なことですが、見た目も大切です。

キッチンだけが独立したスタイルであれば問題はありません。しかし、リビングダイニングや周りの部屋と繋がっている場合は、調和を考えて床材を選ばないと、統一感がなく不自然な空間となってしまいます。お家の色調を合わせるためには、空間やシンクのデザインと統一感のある床材を選ぶようにしましょう。

いろいろ調べていくうちに、どんな床材を選べば良いのか悩んでしまうと思いますが、家族構成と重要性を絞り、選択肢を減らしていくことから始めてみるのも良いかもしれませんね。

床材の主な種類

タイル

タイルの素材は陶磁器です。吸水性がなく、熱や衝撃、薬剤にも強く耐久性に優れ、経年劣化による素材の変質が少ない素材です。

夏場のキッチンは熱がこもりますので、ヒンヤリとした涼しさが心地よく感じられるでしょう。また、素焼きのテラコッタやモダンな大理石、洋風スタイルなど、バリエーションも豊富でオシャレなキッチンや高級感のあるキッチンなどインテリアにこだわりたい方に人気の素材です。

ただ水や油汚れに対して、タイル自体はお手入れしやすいのですが、目地に汚れがつきやすくカビも生えることがありますので、部分的なお手入れが必要になってきます。

また、硬い素材のためタイル自体の耐久性はありますが、落とした食器は割れてしまいます。その他に、断熱性がないため冷たさがダイレクトに感じられたり、クッション性もないので、足腰への負担も他の素材に比べたらかなり大きいと言えるでしょう。

フローリング

床材として広く普及しているのがフローリングです。フローリングには、単層の木材から削り出され、木材そのものの木目や風合いを楽しむことができる「無垢フローリング」と、基材となる合板に化粧材を張り合わせた「複合フローリング」があります。

「無垢フローリング」は、他にはない木材そのものの温かみや香り、質感を楽しむことができます。落下や衝撃などで傷が付きやすいのですが、年月が過ぎることでそれ自体も味わいとなっていくことが楽しみの一つです。ただし、天然の素材を多く使用しますので単価に開きがあり、素材によっては高額になります。

「複合フローリング」には、張り合わせる化粧板に天然木を使用した「天然木の突板」と特殊な化粧板を使用した「樹脂化粧シート」を張ったものがあります。この特殊加工によって、耐水性・対汚性・耐衝撃性などに優れ、防音機能や床暖房対応などの機能性を持たせることができます。

また、カラーやデザインのバリエーションも豊富で、木目調だけでなく、大理石風やタイル調といった種類もあるため、機能性プラスデザイン性を求める方にとっては最適な床材といえます。

デメリットとしては、フローリングと呼ばれる床材には吸水性があるため、水や汚れを放置してしまうと、シミや汚れのもとになってしまいます。そのため、こまめなお手入れが欠かせません。また、表面の加工が剥がれてしまうことがあるのですが、部分的な張替えができません。

クッションフロア

塩化ビニール樹脂製のシート状の床材のことで、キッチンの床材として一般的であり多く普及しています。吸水性がないため水や油が内部まで浸透しにくい特徴があり、キッチンやトイレ、脱衣所などの水回りに多く使われています。

またクッション性があるため、食器が落下しても割れにくく、長い時間立ちっぱなしで作業していても足腰への負担を軽減してくれます。

カラーバリエーションも豊富でデザイン性に富んだ商品が多いので、ダイニングとの調和も取りやすく、さらに防菌・防カビ、防臭・脱臭といった機能性を持たせることも可能です。ただし、ダイニングとキッチンの境目が気になる方には、あまりオススメしません。

他に、耐久年数は10～15年とあまり長くないため、定期的な張替えが必要ではありますが、価格も手頃であることや、施工性が高いのでご自身で張り替えることも可能です。その点を踏まえたうえで、あまり大きなデメリットと捉えないのであれば、非常に手頃な素材といえます。

コルク

コルク樫の樹皮を原料とした滑りにくい素材の床材で、コルクの最大の強みは弾力性です。この弾力性が長時間の立ち作業による足腰への負担を軽減してくれ、食器の落下時にも、衝撃を吸収してくれるので破損しにくいといった特徴があります。

また、コルクは内部に空気を含んでいるため、断熱性と保湿性に優れており、冬場の足元からの冷気を感じにくい効果が発揮されます。

その反面、紫外線に弱く、経年劣化によって黄色く変色してしまい、傷がつきやすくなります。変色によって見た目は悪くなってしまいますが、耐水性や弾力性の機能面に変化はありませんので、その点はご安心ください。

天然のものですので若干の濃淡程度の差はありますが、カラーバリエーションやデザイン展開はほとんどありません。シンプルを好む方には選択肢が少なくて良いでしょう。

床材のリフォーム費用

㎡あたりの単価は以下の通りです。使用する種類の床材によって金額は異なります。

床材の種類	単価
タイル	5,000～10,000円/㎡
大理石タイル	20,000円/㎡
フローリング	5,000～10,000円/㎡
タイル	6,000～18,000円/㎡
クッションフロア	4,000～10,000円/㎡
コルク	10,000～20,000円/㎡

単価に開きはありますが、相場の目安として、6畳が約9.72㎡ですので約10㎡と仮定して計算すればおおよその費用が予想できますね。価格の面だけでいうと、素材が一般的でホームセンターでも入手できるクッションフロアは施工費用を含めてもお手頃です。

逆に、一般的家庭ではあまり効率性のない大理石、無垢材や希少性のある天然木のフローリングは材料費も施工単価も高くなってしまいます。

まとめ

せっかくリフォームするのであれば、これまで不便に感じていたところを、使い勝手が良く、できるだけ希望に近い形に仕上がることが理想ですよね。

現在ではいろいろな床材も販売されているため、いざ張替えを決断しても実際にどれを選べば良いか迷いがちではありますが、それぞれの機能性を知り、家族構成に応じて選ぶことで、より快適で理想の空間を作り出すことができるでしょう。

キッチンの床材の張替えをご検討している方は、一度ミヤケンまでご相談ください。お客様のライフスタイルに合わせて、ご提案をさせていただきます。