在来式のお風呂とユニットバスの違い、メリット・デメリット
お風呂はお仕事や家事の疲れを洗い流し、癒しを与えてくれる憩いの場です。この他にお子様と今日の出来事を話しあい笑顔になる場所でもあり、時間の流れをつい忘れてしまう場でもあります。
そんな現代のお風呂には大きく分けて【ユニットバス】と【在来式お風呂】の2つのタイプがあります。どちらも共に聞いたことのあるものではありますが、それぞれの特徴など知らない方が多いのではないでしょうか。
そこで今回はユニットバス・在来式のお風呂のメリット・デメリットについて詳しくご紹介します。
目 次
在来式のお風呂のメリット・デメリット
在来式のお風呂とは、床や壁にタイルを貼った在来工法と呼ばれる浴室のことです。
古くから日本で行われているお風呂の建築方法で、ひと昔前の一戸建ては在来工法の浴室が主流でした。
またマンションでも、築30年より古い公団住宅などでは在来工法の浴室がよく見られます。
ここからは在来式のお風呂のメリット・デメリットについて詳しく紹介します。
在来式のお風呂のメリット
在来式のお風呂はオーダーメードのお風呂になります。
そのため、浴槽の素材を大理石やヒノキにしたり、壁をタイルで細工したり、窓の形や大きさを変えたりすることも自由自在です。
手すりの位置や浴室の高さなど、バリアフリーの対策もしっかりできます。
浴室の広さや形状に関係なく、こだわりの空間をつくれるのが在来工法の最大のメリットです。
在来式のお風呂のデメリット
ユニットバスと比べて、経年により防水性・保温性が劣ります。
そのため、保温・防水処理を徹底させることが重要となり、さまざまな技術をもった職人の手が必要であるため、工期も長く材料費や人件費の面で費用がかかります。
また、ある程度の月日が経つと、タイルのひび割れや継ぎ目のゴムの部分 (コーキング) のはがれなどが起きますので、早めのメンテナンスが大切です。
ユニットバスのメリット・デメリット
ユニットバス(システムバス)とは、お風呂の各パーツ(床、壁、浴槽、天井など)を工場生産しておいて、現場で組み立てる工法です。
現代のお風呂では、ほとんどの住宅がこのユニットバスが採用されていると言っても良いでしょう。
ではここからはユニットバスのメリット・デメリットについて詳しく紹介します。
ユニットバスのメリット
ユニットバスの利点は、従来のようにタイル張りや防水工事などを現場で施工する工法に比べ、工期も短く、ユニットバスからユニットバスへの交換なら1日~2日で工事を完了させることができる点です。
また、人件費を抑えることができたり、パーツが工場製造のため、品質に差が出ないことなどが挙げられます。
現在のユニットバスは一昔前のビジネスホテルにあるようなユニットバスのイメージとは違い、デザインのバリエーションも多く、サウナ機能、浴室内自動洗浄機能がついているものもあり、機能的にも優れています。
またユニットバスの場合、家という箱の中に、浴室というもう一つの箱を組み入れる形になるため、家と浴室の2重構造になります。
この特殊な構造によって、漏水のリスクが低下し、さらには壁・床・天井・浴槽の内側には断熱加工がされているため、断熱・保温効果を得ることが出来ます。
さらに、継ぎ目に汚れがたまりにくい設計、即乾性の高い床など、各社掃除のしやすさに力を入れており毎日のお手入れが楽ちんです。
ユニットバスのデメリット
デメリットとしては、やはり自由にできる限界がある点です。特にサイズです。
メーカーで用意してあるものの中でお選びいただくことになるため、設置スペースにあわせた変形などは基本的にできません。
設置スペースの形状や天井の高さがメーカーの想定外のものですと、設置ができず大掛かりな改装工事が必要となり、費用が掛かってしまう場合があります。
在来式のお風呂とユニットバス、どちらが良いの?
在来式のお風呂とユニットバスには、それぞれ異なるメリット・デメリットがあるので、一概にどちらが良いとは言い切れないものです。
在来式は自分だけのこだわりをお風呂を実現することができます。
時間やコストがかかっても、オリジナルで使いやすい浴室にしたいこだわりのある方にオススメです。
ユニットバスは自由度が低くなりますが、低いコストで保温性・防水性を高められます。
デザインに大きなこだわりがなく、工期を短くしたい方、費用を抑えたい方にオススメです。
便利で快適なお風呂にするため、ご自身の希望や住まいの状況に合わせて検討してみるのも良いでしょう。
また、迷ったら信頼できるリフォーム業者に相談してみるとよいでしょう。