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給湯器のエラーコード「290」は、中和器に関連する異常を示しています。
以下では中和器とはどのようなものかを、詳しく解説します。

給湯器のエラーコード「290」が表示される主な原因として中和器の故障や配管の詰まりが挙げられます。
また、寒冷による凍結が原因の場合も表示され、自分で対処できるケースもあれば、業者に依頼しなければならないケースも存在します。

中和器は、少ないガスで効率良くお湯を沸かすことのできる給湯器、エコジョーズに使用されている部品です。
エコジョーズでは、水を温める時に排ガスを使用しますが、その際に発生するのがドレンです。
ドレンは酸性水でそのまま流すと環境や人体に影響を与える可能性があるため、中性にするため中和器を使用します。
なお、酸性水を中性にする際、中和器に充填された炭酸カルシウムを使用しますが、これらが消耗した場合は、違うエラーコードが表示されます。

ガス給湯器のエラーコードは、ノーリツやリンナイ、パロマなど異なるメーカー同士でも統一されています。
表記名が異なることもありますが、基本的な原因は同じです。
エコキュートなどはメーカーによってエラーコードが異なることもありますが、ガス給湯器ではメーカー関係なく中和器で起きた異常を示しているため、同じ方法で対処できます。

なぜエラーコードが表示されるのか、その原因を詳しく解説します。

中和器が詰まったり故障したりした場合、290が表示されます。
中和器はそのままでは流せない酸性水を中性にする働きがあります。
詰まるなどして正常に動作しないとエラーコードが表示されます。
また、一般的に中和器の寿命は10年程度です。
もし、設置してから10年以上経過している給湯器を使用している場合、中和器の寿命であると考えられます。
中和器の寿命を知らせるエラーコードは別で用意されているものの、故障原因によっては290が表示されることもあります。

ドレン配管にゴミなどの異物が詰まった場合、ドレンを正常に排出できないため、エラーコードが表示されます。
外部からゴミが入る、内部に汚れが蓄積しているなど、配管が詰まる原因はいくつかあり、場合によっては内部に発生したカビが原因となることもあるため注意が必要です。

冷え込んだ朝などはドレン配管が凍結し、エラーコードが表示されるケースもあります。
もし無理に配管内に詰まった氷を解凍しようとした場合、破損する可能性があるため、寒冷地など冷え込みの厳しい季節は、配管の凍結にも注意が必要です。

施工不良が原因で正しくドレンが排水されず、エラーコードが表示されることもあります。
配管の先が見ずに使っていないか確認してみましょう。
それでも原因がわからない場合は、専門業者に点検や修理を依頼する必要があるでしょう。

290が表示される原因がわかったところで、続いては対処法をお伝えします。
エラーコードが表示された際は、これから紹介する方法を試してみてください。

290が表示されたら、まずは給湯器をリセットしエラーコードが解消されないか試してみましょう。
リセット方法は、給湯器の電源を一度切った後、再度入れるだけで解決できます。
もし、原因が一時的なものであれば、電源を入れ直すだけで問題が解消します。
簡単にできるのでぜひ試してみてください。

凍結している場合、凍結箇所を温めて解凍すれば、エラー表示は消えるでしょう。
急がなくても気温の上昇とともに凍結は解消するため、すぐに使用できなくても良いのなら、自然解凍を待つのも方法の一つです。
自然解凍を待っていられない場合は、凍結している箇所にお湯をかけると良いでしょう。
ただし、熱湯は配管を傷める原因になるため、配管にタオルを巻くこと、温度はぬるま湯にすることが大切です。

大雨が降った場合、排水口から雨水が入り、エラーが起こることがあります。
雨水だけであれば放置していても解消する可能性がありますが、ゴミなどの異物が入ってしまった場合、取り除かなければエラー表示が続いてしまうでしょう。
自分でゴミを取り除けそうな時は、異物を除去しエラーコードが解消されるか確認してみてください。

上記で紹介した方法を試してもエラーコードが解消されない場合、給湯器が故障している、もしくは自分では届かない箇所に異物が入り込み詰まりを起こしている可能性があります。
給湯器を自分で修理するのは大変危険です。
対処するのが難しいと感じた時は、専門業者に依頼し点検してもらうことが大切です。

エラーコード「290」が表示され、自分では問題を解消するのが難しい場合は、業者に点検や修理を依頼しましょう。
エラーコードの原因によっては修理で済むこともありますが、可能性としては交換が必要であることが多いです。
その場合の費用目安は、約1万5,000円～2万円程度です。
ただし、依頼先によっては出張費がかかることもあるほか、故障個所によってはさらに費用が上乗せされるため、依頼する際は複数の業者に見積もりを依頼することをおすすめします。
なお、給湯器に関する主な依頼先は、メーカーもしくはガス給湯器を取り扱う専門業者です。
使用している給湯器が保証期間内の場合は、メーカーへ問い合わせしましょう。
保証期間内であれば無償で対応してくれる可能性があります。
なお、メーカーの保証期間は基本的に1～2年程度です。
しかし、保証期間を延長できるサービスも行っているメーカーもあり、購入時に加入していることもあるため、確認しておくと安心です。
一方で、メーカーの保証期間を過ぎている場合は、地域にある専門業者に依頼すると良いでしょう。
施工実績や口コミを比較した上で信頼できる業者に依頼してください。

今回は、ガス給湯器のエラーコード「290」の原因や対処法についてご紹介しました。
「290」はメーカー間で統一されているエラーコードで、中和器に異常が発生していることを示しています。
中和器に異常が起こると給湯器が正常に作動しなくなるため、今回紹介した方法を参考に早めに対処することが大切です。
もし、給湯器をリセットしたり詰まりを解消したりしてもエラーコードが解消されない場合は、給湯器のメーカーもしくは専門業者に点検を依頼する必要があります。
故障の原因によっては中和器の交換が必要になることを理解しておきましょう。
不要なトラブルを招かないためにも、信頼できる業者を選ぶことが大切です。

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