キッチンリフォームでのシステムキッチンの選び方マニュアル
豊田 芹華
利便性やデザイン性の高さから、新しく家を建てる際やキッチンをリフォームする際に、システムキッチンを採用する方が増えています。
しかし、一口にシステムキッチンと言っても様々な選択肢があるため、どれを選んだら良いか迷う方も多いでしょう。
そこで今回は、システムキッチンの選び方やキッチンリフォーム費用の相場、キッチンレイアウトの種類について解説していきます。
システムキッチンへのリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.システムキッチンとは?人気の理由と注意点
まずは、システムキッチンとはどのようなものを指すのか解説させていただきます。
・システムキッチンとは
システムキッチンとは、ワークトップと呼ばれる1枚の天板によってシンクや調理台、コンロ、収納などの設備が全て一体化したキッチンのことです。
それぞれの設備が独立しているキッチンとは違って継ぎ目や段差がないため、ホコリや汚れが隙間に入り込みにくく、掃除がスムーズです。
また、サイズや機能、レイアウトなどを自分の生活スタイルに合わせてカスタマイズできて家事の効率化にも役立ちます。
さらには、デザイン性の高さもシステムキッチンならではの魅力です。
豊富な素材や色のバリエーションの中から自由に組み合わせられるので、キッチンを中心としたおしゃれな空間づくりも楽しめます。
・システムキッチンの注意点
機能性や効率性、デザイン性に優れているシステムキッチンですが、いくつか注意点もあります。
一つ目の注意点は、こまめな手入れを欠かさないようにすることです。
システムキッチンは、全ての設備が一体化しているゆえに、部分的な交換が困難です。
例えば、コンロの汚れがひどくなってきたからコンロ部分だけを取り換えるといったことは難しく、シンクなども含めて全てを取り換えなければならないことがほとんどです。
そのため、システムキッチンは部分的な不具合や故障であっても、大掛かりな交換工事が必要となり、費用も多くかかる傾向にあります。
他のキッチンと比べれば、システムキッチンの手入れは簡単なので、大規模な交換工事を避けるためにも、使用後は毎回きれいに掃除するように心がけるようにしましょう。
二つ目の注意点は、それぞれの特性をよく理解した上で、機能や素材、レイアウトなどを選ぶ必要があることです。
先ほども述べた通り、システムキッチンは一度導入すると部分的な交換は難しいので、導入してから後悔することのないように、スペースや手入れのしやすさなども考慮してじっくりと検討しましょう。
2.システムキッチンを選ぶ時に重視するポイント
システムキッチンを選ぶ際、特に重視すべきポイントは、以下の4つです。
・サイズ
・素材
・機能
・収納
使い勝手の良いシステムキッチンを手に入れるためにも、それぞれのポイントを正しく把握しておきましょう。
・サイズ
システムキッチンの一般的なサイズは、奥行きが60cmまたは65cm、間口が165~300cmの間で15cm刻み、ワークトップの高さは80cm・85cm・90cm・95cmが基本です。
サイズを決定するときは、上記のサイズを基準に、設置スペースや使う人の身長に合わせて選ぶことになります。
しかし、近年では奥行が50cmほどのコンパクトなタイプや、間口を1cm単位でオーダーできるタイプのシステムキッチンも増えてきているので、必要に応じてカスタマイズを検討しても良いでしょう。
なお、使い勝手の良いワークトップの高さの目安は、「使う人の身長÷2+5cm」とされています。
例えば、主にキッチンに立つ人の身長が160cmであれば「160cm÷2+5cm」で、最適なワークトップの高さは「85cm」です。
これはあくまでも目安ですので、ショールームなどに来場し、実物の商品を見ながら、ご自身にとって最も使いやすい高さを検討すると良いでしょう。
・素材
システムキッチンに使われる素材には、様々なバリエーションがあります。
将来のことも考え、見た目だけでなく手入れのしやすさも考慮して選びましょう。
以下に、代表的な4つの素材とその特徴をご紹介します。
◎ステンレス
耐水性・耐久性・防錆性が高く、汚れにくい上に美観にも優れています。
最近は、傷が目立ちにくいように表面加工が施されたものもあり、シンクや作業台などのワークトップ以外にも、収納棚などの様々な部材に用いられています。
ただし、水垢が目立ちやすく、使用後にふきんで水滴をしっかりとふき取るなど、きれいに保つにはこまめな手入れが欠かせません。
◎人造大理石
樹脂で作った大理石風の素材で、高級感がありデザインも豊富なことが魅力です。
水垢が目立ちにくく掃除しやすいところがメリットですが、熱や紫外線などで変色しやすい点に注意が必要です。
◎ホーロー
金属の下地にガラス質のうわ薬を焼き付けた素材で、熱に強いことが特徴です。
ただし、衝撃によって傷がついたり経年劣化でガラス質のうわ薬が剥がれたりすると、錆が発生することがあります。
◎クオーツ
素材の70%に水晶を使用していることから、高い耐久性を誇ります。
汚れや熱にも強く、高級感のあるキッチンを演出できるのがメリットですが、初期費用が高くなりがちなので、資産計画をしっかりと行ってから検討するようにしましょう。
・機能
最新モデルのシステムキッチンには、たくさんの便利な機能が搭載されています。
しかし、あれもこれも導入するとなると価格が高額になってしまうため、費用対効果を考えて厳選する必要があります。
例えば、料理の苦手な方がアプリ連動の自動調理機能が備わったシステムキッチンを導入すれば、調理にかける時間や精神的負担を軽減できるため、費用対効果は高く感じられるでしょう。
一方で、料理が元々得意な方や機械が苦手な方が導入した場合、結局あまり使用せずに余分な機能を付けてしまったと後悔する方も少なくありません。
システムキッチンの機能を選ぶ際は、ランニングコストや使用頻度なども考慮して、本当に必要な機能のみに絞ることをオススメします。
・収納
システムキッチンの収納は、多ければ多いほど良いというわけではありません。
まずは、収納したいものの種類や量をあらかじめ把握しておき、それらをどこに収納するのが適切かを考えましょう。
例えば、鍋やフライパンなどはコンロ下の収納スペース、ボウルやザル、包丁、まな板などはシンク下の収納スペースといったように、作業の流れを止めなくても自然に取り出せる位置になるようにレイアウトを考えましょう。
3.キッチンリフォームの費用相場
システムキッチンへのリフォームを検討する際は、費用についても知りたいですよね。
そこで、この章ではキッチンリフォームの費用相場と、費用を抑えるポイントを紹介します。
・システムキッチンへの交換費用の相場
既存のキッチンをシステムキッチンへ交換する場合のリフォーム費用は、導入するキッチンの種類とグレードによって大きく変わります。
例えば、I型キッチンにリフォームする場合の費用相場は、シンプルタイプで60万~120万円、ハイグレードタイプで130万~210万円です。
また、アイランドキッチンへリフォームする場合の費用相場は、スタンダードタイプで80~210万円、ハイグレードタイプで250万~350万円となっています。
最低限の機能が備わったシンプルなシステムキッチンであれば、100万円以内に抑えることも可能ですが、機能やデザインにとことんこだわりたいのであれば300万円以上になることも考慮しておく必要があります。
・キッチンリフォーム費用を抑えるポイント
キッチンリフォーム費用を抑えたい時は、以下の3つのポイントに注意しましょう。
①キッチンの設置場所を変えない
システムキッチンを既存のキッチンとは別の場所に設置する場合、配管を移動したり間取りを変更したりといった作業が必要になるため、同じ場所に設置する場合と比べて工事費用が高くなります。
「家事動線を良くしたい」あるいは「部屋の雰囲気を変えたい」といった理由で、キッチンの場所を移動するケースもありますが、そこまでの動機がない場合は既存のキッチンと同じ場所に設置した方が、工事費用も工事日数も抑えられます。
②できるだけシンプルなモデルを選択する
システムキッチンの費用は大部分がキッチン本体価格であるため、リフォーム費用の総額を安くしたい場合は、できるだけシンプルタイプのシステムキッチンを選ぶようにしましょう。
また、スタンダードタイプを選ぶ場合でも、素材や色、設備、オプションを工夫することで価格を抑えられます。
キッチンフォームで後悔しないためには、あらかじめシステムキッチンに対してどうしても譲れない条件や最低限必要な機能を絞り込んでおくことが大切です。
③キッチンリフォームに特化した業者に依頼する
キッチンリフォームを得意とする専門の業者に依頼することで、リフォーム費用をより安くすることができる可能性もあります。
なぜなら、キッチンメーカーから設備を直接仕入れている業者であれば、販売手数料などが発生しないので、他の業者よりも工事費用が安く済むことができるからです。
ただし、最初から1つの業者に絞るのではなく、適正金額かどうかを確認するためにも、複数社から見積もりをもらうようにしましょう。
また、相見積もりを取る際に、リフォーム範囲やグレード、希望するオプションなどの条件をなるべく統一すると、比較検討がしやすくなります。
4.システムキッチンを導入する時はレイアウトも考慮しよう
システムキッチンへのリフォームで、より快適な暮らしを手に入れるためには、レイアウトについても考える必要があります。
システムキッチンのレイアウトは、「対面式」と「壁付け式」の2種類に大きく分けられ、それをさらに細かく分けると「I 型」・「L型」・「ペニンシュラ型」・「アイランド型」などに分類されます。
システムキッチンの代表的なレイアウトと、それぞれのメリット・デメリットを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
・対面式キッチン
対面式キッチンとは、ダイニングやリビングと対面する形で設置されたキッチンのことです。
開放感があり、キッチンで作業しながらでもリビングにいる家族とのコミュニケーションが取りやすいところがメリットです。
一方で、キッチンのニオイが部屋に広がりやすいというデメリットもあります。
また、カウンターが低いタイプのキッチンでは、水や油がキッチンの外に飛び散りやすいことも難点です。
・壁付け式キッチン
壁付け式キッチンとは、キッチンの正面や端などの一部が壁と接する形で設置されたキッチンのことです。
スペースに無駄ができにくいので、その分ダイニングやリビングを広くしやすいのが魅力です。
また、壁向きで作業するため集中しやすく、水や油が飛び散りにくいといったメリットもあります。
デメリットには、リビングにいる人とのコミュニケーションが取りづらいこと、キッチンの外から中の様子が丸見えになりがちなことなどが挙げられます。
・I 型キッチン
I型キッチンとは、シンク、調理台、コンロを横一列に並べたキッチンで、キッチンレイアウトの中でも最もベーシックなタイプです。
I型キッチンのメリットは、他のキッチンレイアウトと比べて、狭いスペースでも設置できる上に比較的安価で取り入れられることです。
デメリットとしては、横幅を短くすると作業スペースが狭くなり、横幅を長くすると横移動の距離が伸びて作業効率が悪くなってしまうことが挙げられます。
I型キッチンは、対面式か壁付け式かを選べるので、それぞれのメリット・デメリットを考慮し比較検討してください。
・L型キッチン
L型キッチンとは、上から見てアルファベットのL字型になっているキッチンで、基本的にはコーナー部分に作業台があり、コンロとシンクは90度で向かい合うように配置されています。
L型キッチンのメリットは、横移動距離が短いため作業動線が良いこと、コーナー部分に奥行きがあるので作業スペースを広く取りやすいこと、収納スペースを確保しやすいことなどです。
ただし、設置するには広いスペースが必要で、コーナー部分がデッドスペースになりがちなことがデメリットです。
・ペニンシュラ型キッチン
ペニンシュラ型キッチンとは、キッチンの片側が壁に接している対面式キッチンです。
開放感がありコミュニケーションが取りやすく、リビングの様子を見ながらでも、調理に集中できるといったことがメリットです。
一方で、対面式特有の水はね・油はね、ニオイが広がりやすいというデメリットがあります。
しかし、ペニンシュラ型キッチンには、オープンタイプとセミオープンタイプがあり、コンロ前に壁があるセミオープンタイプであれば、水はね・油はね・ニオイの拡散が比較的抑えることができるでしょう。
・アイランド型キッチン
アイランドキッチンとは、キッチンのどの部分も壁に接しておらず、独立した島のように配置されたキッチンです。
アイランドキッチンのメリットには、開放感があってコミュニケーションが取りやすいこと、左右どちらからも出入りできて作業動線が良いこと、空間設計の自由度が高いことなどが挙げられます。
デメリットは、設置のために広いスペースが必要なこと、水はね・油はねやニオイが広がりやすいこと、収納スペースを確保しにくいことでしょう。
5.まとめ
システムキッチンには、素材や色、機能、収納、レイアウトなどにおいて、様々な選択肢があります。
豊富な選択肢の中から後悔しないシステムキッチンを選ぶためには、手入れのしやすさや家事動線の良さ、設置スペース、コミュニケーションの取りやすさ、価格の安さといった希望に優先順位をつけておくことが大切です。
また、システムキッチンへのリフォーム費用には、キッチンの本体価格だけでなく工事費用も含まれるため、総費用を抑えたい場合はキッチンリフォームに特化した業者を選ぶことをオススメします。
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