【水回りのトラブル!】カビの発生原因とその種類
豊田 芹華
今回は、水回りのトラブルの衛生で良くない印象のあるカビについて解説します!
家庭の水回りはカビに適した温度と湿度になりやすく、カビの栄養となる皮脂や汚れなどが溜まりやすいためカビが発生しやすいです。
「頑固なカビが気になる」「カビの対策ができるの?」というお悩みを持つ方は、ぜひこの記事を参考にしてください!
●カビとは
まずはカビが一体どのようなものなのかその正体について解説します。
カビは微生物の一種に分類され、その種類3万以上あると言われており、地球上の全微生物の約36%を占めると言われています。
カビの発生条件は種類によって異なりますが、高温、多湿、汚れなどの栄養分が多い場所や酸素のある場所が基本となります。
●カビの種類と発生しやすい箇所
・黒カビ
暮らしの中で見かけるカビの中でも最も代表的なのが『黒カビ』です。
空気中にも多く浮遊している黒カビは毒性こそ持ち合わせていないものの水回りに発生しやすい厄介な種類の1つです。
軽いものであればアルコールを吹きかけて除菌することで取り除けますが、こびりついてしまっている場合はカビ専用除去剤が必要となります。
・赤カビ
浴室で時折見かけるピンク色のぬめぬめとしたカビのことを『赤カビ』と言います。
赤カビは、繁殖速度が速いのが特徴で、野菜などの食品にも発生することがあります。
除去するには黒カビと同じくアルコールを使います。
除去しても湿気が溜まったままではすぐに再発する可能性があるため、必ず換気を行うようにしましょう。
・青カビ
『青カビ』は、黒カビと同じく空気中に浮遊しており、主に食品に発生するカビです。
また、場合によっては家具や畳、衣類などにも発生することがあります。
青カビの中には肝臓がんや腎臓がんの原因となる毒を作る種類もあり、青カビのついた食品を口にすると食中毒になる恐れもあるため注意が必要です。
・白カビ
木製の建材などに発生するホコリのような毛羽だったカビを、『白カビ』と言います。
自然素材に発生しやすい白カビは、奥深くまで根を張らないため除去は難しくありません。
白カビの場合も、アルコールを吹きかけた布などで拭き取るだけで取り除けるでしょう。
・緑カビ
畳や木材などに発生しやすい『緑カビ』は、木造住宅では建物に悪影響を及ぼすため、非常に注意が必要です。
緑カビは毒性を持っており、木材を腐敗させてしまう可能性もあるため、発見次第すぐに取り除くことが大切です。
また、カビが放つ胞子を吸い込むとアレルギーを発症するなど身体にも悪影響を及ぼすことも考えられますので、除去作業を行う際は吸い込まないようマスクをつけておくことも重要です。
●カビの予防方法
水回りでカビの発生を予防するためには、繁殖の条件を把握しておくことが大切です。
この章では、カビ予防する3つのポイントをご紹介します!
・換気を行い湿気がこもらないようにする
1つ目のポイントは湿度です。
浴室やトイレなど水を使う場所には必然的に湿気が溜まります。
カビの発生を抑えるためには使用後は水分を拭き取ったり、こまめに換気したりして、できるだけ湿気がこもらないようにすることが大切です。
主な、湿気対策としては、湿気トラップの設置や窓の結露を防ぐ二重窓への交換が効果的です。
・汚れが残らないようにこまめに掃除を行う
2つ目のポイントは汚れです。
体の汚れを洗い流す浴室や食器の汚れを洗うキッチンは、カビの栄養となる汚れがたまりがちです。
そのため、使用後は軽く掃除し、換気することでカビの発生を防ぐことができます。
排水溝や汚れがたまりやすい小さな隙間の掃除には特に注意することが大切です。
・防カビコーティングを行う
換気や掃除を忘れてしまうことが多い方や、忙しいという方には、防カビコーティングを施すことをオススメします。
防カビコーティングは浴槽、キッチン、壁、床などに塗布して、カビの発生を防ぐことができる液体のことです。
これを施すことにより、カビが発生しにくくなるだけでなく、汚れがつきにくくなるなどメンテナンスが容易になるというメリットもあります。
●箇所別の効果的な掃除方法
・キッチン
キッチンの水回り、特に三角コーナー、排水溝のゴミ箱、スポンジホルダー、ふきんなどにカビが発生します。
掃除の際は、カビが発生した部分とその周囲に塩素系のカビ取り剤を使用してください。
カビ取り剤の代わりに台所用塩素系漂白剤を使用しても問題ないです。
クリーナーを拭き取った後、5分ほど放置してからスポンジでこすってください。
シンクの継ぎ目などの小さな領域のカビは、古い歯ブラシで簡単に取り除くことができます。
排水溝の汚れを除去するために、2日に1回は塩素系のカビ取り剤を使用することをお勧めします。シンクを掃除した後は、ペーパータオルで水気を拭き取り、完全に乾燥させてください。
乾いた後にアルコールをスプレーすると除菌効果が長く持続します。
目に見えるカビがなくても、毎週家の掃除をすることでカビを防ぐことができます。
・浴室
浴室の窓枠やドア枠、風呂蓋などのゴムパッキンは、黒カビが発生しやすい場所です。
また、ゴム素材の奥深くまでカビの根が侵入しやすく、塩素系のカビ取り剤ではカビは除去できても、黒ずみは除去が困難です。
したがって、カビの発生を防ぐための予防措置が必要です。
入浴後は壁全体にシャワーをかけて、カビの栄養源となるシャンプーや皮脂などの汚れを落とします。
次に、カビを防ぐためにスキージを使用してバスルームの壁から水を排出します。風呂蓋のカビを防ぐため、こまめに陰干しをしてください。
バスルームの天井もカビの問題を引き起こしますが、掃除するのは簡単ではありません。
浴室のカビ取り剤を定期的に使用すると、浴室全体のカビを防ぐことができます。
・洗面所
シンクの排水口やオーバーフロー穴(シンクから水が溢れるのを防ぐ穴)、蛇口の周囲などはカビが発生しやすい場所です。
浴室の近くには洗濯機置き場や浴室があり、気温も室温も高く、カビが発生しやすい環境となっています。
キッチンのシンクの排水口もキッチンの排水口と同様に、梅雨の時期は2日に1回程度、塩素系のカビ取り剤で拭き、5分間放置した後、水で洗い流してください。
シンクを掃除した後は、水をよく拭き取りましょう。
目に見えないカビの胞子の拡散を避けるためには、雑巾の代わりにペーパータオルを使用することをオススメします。
・トイレ
トイレの便器と床との接合部や、便器のふち裏はカビが繁殖しやすい場所です。
塩素系漂白剤をトイレットペーパーやキッチンペーパーに染み込ませ、湿布のようにしてカビ部分に貼りつけておきましょう。
湿布にすればカビ取り剤が流れ落ちず、有効成分がカビの奥まで届きやすくなります。
湿布をして5分ほど経過したら、その湿布を使って汚れを拭き取ります。
拭き取り後はトイレに流さず、カビ菌を撒き散らさないように袋に入れて口を縛り、燃えるゴミとして捨てましょう。
便器のふち裏は手鏡を使って確認しつつ、残った汚れを使い古しの歯ブラシでこすり落とします。
木製の床には塩素系カビ取り剤が使えないので、中性洗剤で掃除してから水拭きし、キッチンペーパーで水気を拭き取って仕上げましょう。
トイレの床と壁、天井はウエットダスターにアルコール除菌スプレーを染み込ませてから拭き掃除をします。
その後は水拭きをしっかりとしておきましょう。カビ汚れが見えなくても、定期的に掃除しておくとカビ予防になります。
●まとめ
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